「やさしい文化財プロジェクト」は、日本の文化財の説明文をやさしくすることを目指しています。まずは、文化財のなかでも民家などの建物の説明文を、建築用語や文化的背景を知らない人にもわかるように、やさしくする方法を見つけることが目標です。
「やさしい日本語」はすでに、災害情報や生活情報の発信に広く使われるようになりました。最近では観光の場面で、外国人観光客へのおもてなしの言語としても注目されています。文化財の説明文が「やさしい日本語」で書いてあれば、日本語がある程度わかる外国人だけでなく、日本人にとってもわかりやすくなるのではないかと考えています。さらに「やさしい日本語」を「やさしい英語」に翻訳すれば、日本語もわからないし英語もあまり得意でない外国人観光客にも伝わるかもしれません。
そんな「やさしい日本語」と「やさしい英語」の書き方のガイドラインや執筆支援ツールを作ったら、情報を受け取る人だけでなく、情報を発信する人にとっても役に立つのではないか。そんなことを考えてこの研究プロジェクトを始めました。